教員の働き方

【これで解決!】専任教諭・常勤講師・非常勤講師の違いを現役教員がわかりやすく比較

「非常勤講師って実際どんな働き方なのかいまいちわからない」

「常勤講師ってのも聞くけどその違いは...?」

こういった疑問はいま教員を目指している大学生に多いのでないでしょうか?
もしかしたらすでに教員として働いている方にもよく知らない方がいるかもしれません。

そこで今回は、教員のさまざまな働き方についてご紹介していきます。

最初にお伝えしますが、私はこのあとご紹介する”非常勤講師”という働き方をおすすめしています!

これを読めば、教員と一言でいってもさまざまな働き方があることが理解でき、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択することができます!

教員の勤務形態について

国公立・私立などにより呼び方が違う場合がありますが、おおよそ下記のような勤務形態にわかれています。

名称雇用形態勤務時間校務分掌
①専任教諭無期学校の定める時間(8-17時など)あり
②専任講師有期学校の定める時間(8-17時など)あり
③常勤講師有期学校の定める時間(8-17時など)あり
④非常勤講師有期授業がある時間のみ勤務なし

それぞれを詳しくみていきましょう。

①専任教諭

期限の定めのない正規雇用です。
「教員」と聞いて一番イメージされるのがこの形態ではないでしょうか?

授業はもちろん、クラス担任や教科主任・進路指導などの校務を担当します。
また、部活動指導を任される場合がほとんどです。

②専任講師

期限の定めがある正規雇用です。
基本的には①専任教諭と職務内容は変わりませんが、【無期雇用かどうか】という部分が大きく違っています。

③常勤講師

期限の定めがある非正規雇用です。
多くは1年契約であり、更新する場合もあります。

勤務時間や職務内容は専任と同じである場合が多く、クラス担任や部活動の顧問なども担当することもあります。

④非常勤講師

期限の定めがある非正規雇用です。
基本的に1年契約であり、次年度更新される場合もありますが、最大3年といった上限が決められていることがほとんどです。

職務内容は担当教科の授業を行うことで、それに付随するテスト作成や採点、成績評価などを行うことはあっても、それ以外の校務やクラス担任、保護者対応などを行うことはありません。

勤務時間も①~③とは異なり授業のある時間のみなので、朝礼に参加する必要もなく、授業が終わったら帰ることができます。

常勤と非常勤 仕事内容のちがい

「どっちも非正規雇用だけど何がちがうの...?」
と悩んでいる方にご説明します!

どちらも雇用形態は非正規ですが、

常 勤 講 師 :専任と同じ業務を行う非正規
非常勤講師:自分の担当業務に関わることだけをやる非正規

という大きな違いがあります。

常勤講師は雇用形態で言えば非常勤講師と同じですが、実際にやっていることは専任とほとんど変わらないのです。

つまり非常勤講師の仕事内容は基本的に担当する授業やそれに付随するテスト作成・成績評価のみを行うのに対し、常勤講師はクラス担任や校務分掌も含まれていることになります。

そのため勤務時間も、非常勤講師は自分の担当する授業が始まる時間〜終わる時間が勤務時間ですが、常勤講師は専任と同じく朝の朝礼〜生徒が下校するまでいなければいけません。

イメージしやすくすると、
常 勤 講 師 →契約社員
非常勤講師→アルバイトやパート

という感じですね!


「常勤講師はやることが専任と変わらないのになせ非正規なんだろう?」

それは、
・専任の先生が産休や育休で休んでいる間だけ変わりが欲しい
・専任として採用して問題がないか判断するために、まずは1年常勤として働いてもらう
といったものが理由として挙げられます。

専任&常勤と非常勤講師 給料のちがい


仕事内容について、
✔︎ 専任と常勤講師はほとんど一緒
✔︎ 非常勤講師は担当の授業のみを行うアルバイトのようなもの
とお伝えしてきました。

では重要な給料面ではどのようなちがいがあるのでしょうか?

専任&常勤 :一律で月額固定
非常勤講師:担当するコマ数に応じた給与

専任 & 常勤講師

こちらは一般でいう正社員・契約社員と同じです。
勤務時間がフルタイムなので、人によって仕事量は多少違えど、一律で同じ給料となります。

給料平均は、新卒で月収23〜25万円程度です。

教員経験がある場合は、年数に応じて給料も上がります。

また、専任や非常勤講師は賞与も支給される場合が多く、多いところでは5,6ヶ月分にもなります。

非常勤講師

非常勤講師の給料は、授業を何コマ担当するかで決まります。

相場はだいたい1コマ2,000円〜3,500円ほど。
この金額は学校によって決められ、経験年数により上がっていくシステムです。

過去に私が働いていた条件で計算してみます。

  ー条件1ー
○週5日19コマ担当
○1コマ3,500円
○賞与あり:1.5ヶ月分

【月収】
3500円(/1コマ)×19(コマ)×52(週)=3,458,000円
3,458,000円÷12=288,167円

【賞与】
288,167円×1.5=432,250円

【年収】
3,890,250円

  ー条件2ー
○週3日10コマ担当
○1コマ2,700円
○賞与あり:0.5ヶ月分

【月収】
2,700円(/1コマ)×10(コマ)×52(週)=1,404,000円
1,404,000円÷12=117,000円

【賞与】
117.000円×0.5=58,500円

【年収】
1,462,500円


ほんとーに学校により、そして受け持つ授業数により変わります!!

賞与についても、全くもらえない学校もあれば、非常勤でも年間で4ヶ月分もらえる学校もありました。

どのくらい授業を担当するのか等の条件については募集要項に載っているので、応募する段階で自分がどのくらい稼ぎたいのかをきちんと考えておきましょう。


また、1日にどのくらい授業を行うかも人によって違うと思います。

1日に6コマ詰めてずーっと授業しっぱなしが良いのか、それとも間2コマくらいは休憩を入れて1日4コマくらいに抑えるのか、自分のキャパや生活パターンなども踏まえて決めた上で選考に臨むことをおすすめします。

家庭を持っている先生は、朝夕の保育園のお迎えがあるからと2~5限のみに限定している方もいました。

まとめ

いかがでしたか?
教員とひとくくりにしても実はいろいろな働き方があります。
中でも私は【非常勤講師】の働き方をお勧めしています!

ただ、もちろんデメリットもあります!

詳しくはこちらの記事に書いていますので、非常勤講師の働き方が少し気になった人は下の記事も覗いてみてください!

私は非常勤講師をおすすめしていますが、万人にとっての正解というわけではありません。

ベストな働き方は人それぞれ、個人によって違うと思うので、自分の理想の生き方を考えて、それに合った働き方が選んでいきましょう!

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